放射線検査について

レントゲン(X線)検査

どんな検査?

レントゲン検査は、X線(エックス線)という放射線を使って体の中の様子を写真に撮る、基本的かつ重要な画像検査です。胸部では肺や心臓、お腹では腸のガスや臓器の状態、骨では骨折の有無など、体の異常を短時間で調べることができます。痛みもなく身体への負担が少ないため、健康診断やケガ・病気の初期診療などで広く行われています。

検査の流れや所要時間は?

検査室では撮影する部位に応じて立ったり寝たりして行います。金属製のボタンやアクセサリー類はX線写真に写ることがあるため、事前に外すか検査着に着替える必要があります。必要な体位に体を固定したら、「はい、動かないでください」と言われ、ごく短い間じっとします(胸やお腹の撮影では「息を止めてください」と指示されることがあります)。撮影自体は一瞬で終わり、準備も含めて数分程度で検査は完了します。

※なお妊娠中の方やその可能性がある方は、レントゲン撮影を原則控えますので、検査前に必ずスタッフに申し出てください。

放射線量

胸部レントゲン1回は自然界で約10日間浴びる放射線とほぼ同じごくわずかな量です。

安全への配慮

撮影線量・撮影範囲を必要最小限にし、不必要な被ばくがないよう心掛けています。妊娠中や妊娠の可能性がある方は事前にお知らせください。

CT撮影

どんな検査?

CT検査は「コンピューター断層撮影」といって、X線を使って体を様々な角度から輪切り状に撮影し、コンピューターで体内の断面図を作り出す検査です。ドーナツ状の大きな装置の中を検査台ごと通過しながら、360度方向からX線を当てて撮影します。レントゲンより詳細に臓器や血管、骨の細かな異常まで映し出すことができ、がんの有無の確認や骨折の状態評価、手術前の精密検査など幅広く利用されます。

検査の流れや時間

検査当日は受付後、まずCT装置のある部屋にご案内します。金属類は外し、撮影部位によっては検査着に着替えます(例えば腹部のCTではファスナーやホックのない衣服に着替える場合があります)。検査台に仰向けに寝ると、体がずれないよう軽い固定が行われます。準備が整ったら検査台がゆっくりと装置の中を進み、撮影が始まります。必要に応じて「大きく息を吸って…止めてください」などの指示がありますが、それも数秒間です。撮影自体の所要時間は短く、造影剤を使わないシンプルなCTなら入室から退室まで約10分、造影剤使用時でも15分程度で終了します。※検査内容によっては事前に絶食などの指示があります。特に造影剤を使う場合やお腹の検査では、検査前4〜6時間は食事を控える必要があります(午前の検査なら朝食抜き、午後なら昼食抜きなど)。水やお茶は検査1時間前まで飲んでも構いません。

骨粗鬆症の検査(骨密度測定検査)

検査概要

  • RA法という低線量 X 線を用いて 両手の骨 を撮影し、骨密度(T スコア・Z スコア)を算出します。
  • 数値化された骨折リスクを基に、治療開始のタイミングや生活改善の指標を決定します。

 受診可否・予約方法

  • 受付で「骨密度検査希望」とお伝えいただき、ご希望の日時をお知らせください。紹介状は不要です。
  • 診療時間内であればいつでも検査可能です。

 検査の流れ

  • レントゲン室で両手・両手首の金属類や時計を外していただきます。
  • 検査台に両手をのせ、レントゲン撮影を行います。

結果説明

  • 撮影データの解析に時間がかかるため、結果は 10 日〜2 週間後に準備が整います。
  • 次回診察時に医師が T スコアなどをわかりやすく説明し、必要に応じて治療や生活指導をご提案します。

検査間隔の目安

  • 高リスク(骨粗鬆症治療中・閉経後女性・ステロイド長期内服など)の方は 6 か月ごと。
  • 初回で異常がない場合でも年1回程度の定期チェックを推奨します。

 注意事項

  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方は必ず事前にご相談ください。

透視撮影

胃透視、整形分野での整復、CV 挿入・ポート造設・PEG 交換等で透視撮影を⾏いながら、処置をします。

費用について

名称 費用(3割負担)
レントゲン※ 1000-2000円
CT(単純) 4500-6000円
CT(造影) 7000円前後
骨密度 420円

※撮影枚数や撮影部位数により費用は変動します

レントゲン・CT・骨密度検査 Q&A

Q.レントゲン検査で放射線を受けますが安全でしょうか?

A.ご安心ください。レントゲン検査で使われる放射線量はごくわずかです。例えば胸部レントゲン1回の被ばく量は、私たちが1年間に自然から受ける放射線量(約2.4mSv)の20分の1程度で、東京〜ニューヨーク間を飛行機で往復する際に浴びる宇宙線量とほぼ同じです。この程度の線量では身体への有害な影響はまずありません。検査は必要最小限の線量で行われますので、毎年検診で撮影しても健康への心配はいらないとされています。ただし 妊娠中または妊娠の可能性がある場合は、胎児への影響を避けるため原則レントゲン検査は行いませんので、必ず事前にお知らせください。

Q.造影CTって何ですか?痛みはありますか?

A. 造影 CT は、体内をよりくっきり映すために「造影剤」というお薬を腕の点滴から入れて撮影する CT 検査です。針を刺す痛みは採血や注射と同じ程度で、特別強い痛みはありません。造影剤が入ると体が一時的に温かくなったり、口の中に金属のような味を感じたりしますが、数分で自然に消える正常な反応です。ごくまれにじんましんや息苦しさなどのアレルギー反応が起こることがありますが、検査中はスタッフがそばに付き添い、万一の場合もすぐに対応できる体制を整えています。ぜんそくや薬のアレルギーがある方は、事前に必ずお申し出ください。

Q.CTは閉所恐怖症でも大丈夫でしょうか?

A. CT装置はドーナツ型でトンネルのように見えますが、中央の穴は直径70cm前後と比較的広く、体全体がすっぽり入るMRIと違ってCTは頭や足が外に出た状態で撮影できます。撮影時間も短いので、閉所による不安を感じることは少ないです。装置からはブーンという機械音が聞こえますが、大きな音ではなく会話程度ですのでご安心ください。それでも不安の強い場合は事前に遠慮なくご相談ください。

Q.CT での放射線の被ばくが心配ですが大丈夫ですか?

A. CT検査はレントゲンに比べて放射線量が多くなるものの、必要な範囲で安全に配慮して行います。CT1回あたりの被ばくで将来がんになるリスクは、日常生活における喫煙や飲酒などによるリスクと比べても 非常に小さいと考えられています。医師は検査が本当に必要な場合にのみCTを行いますので、得られるメリット(正確な診断)がごく僅かな被ばくリスクを上回るようになっています。どうしても不安な場合は担当医に遠慮なく相談しましょう。妊娠中または妊娠の可能性がある方は、原則として腹部や骨盤のCT検査は避けますので(胎児への放射線影響を避けるため)、必ず事前にお伝えください。

Q.骨密度の結果はいつ分かりますか?

A. 解析に 10日~2週間程度 かかります。次回診察時に医師が骨密度の数値(Tスコアなど)を説明します。

Q.骨密度検査はどれくらいの頻度で受けるべき?

A. 骨粗しょう症の治療中や閉経後の女性など骨折リスクが高い方は半年ごと、その他の方でも年1回程度の定期チェックがおすすめです。

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