肥満症とダイエット
肥満とダイエットについて
消化器内科専門医による肥満の診断と治療
「体重が減らない」「健診でメタボを指摘された」——そのお悩み、医療の力で解決できるかもしれません。
肥満は見た目の問題だけでなく、脂肪肝・糖尿病・高血圧など多くの病気の原因になります。当院では消化器内科の視点から脂肪肝のチェックも行い、一人ひとりに合った治療プランをご提案します。
気になる方は、池尻大橋から徒歩3分、渋谷から一駅の当院へお気軽にご相談ください。
- 体重管理
- 脂肪肝チェック
- GLP-1薬
- 食事・運動指導
⚖️ 肥満とは?
肥満とは、単に体重が重いことではなく、脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態のことです。
日本ではBMI(体格指数)25以上を「肥満」と定義していますが、その中でも高血圧や糖尿病などの健康障害を合併している、あるいはそのリスクが高く、医学的に減量が必要な状態を特に「肥満症」と呼び、治療の対象として区別しています。
放置すると、生活習慣病の悪化だけでなく、心筋梗塞や脳卒中などの重大な疾患につながるリスクがあります。
🔍 肥満の原因
肥満の原因はさまざまです。「意志が弱いから」「食べすぎ」だけが原因ではありません。
大きく分けて、生活習慣によるものと、病気や薬が原因のものがあります。
1 生活習慣・環境要因
食生活の乱れ
脂っこい食事・加工食品・早食い・まとめ食い・甘い飲み物の摂りすぎ
運動不足
デスクワーク中心・車移動が多く歩く機会が少ない
飲酒
アルコール自体が高カロリー。食欲も増進し、おつまみも増えがち
睡眠不足・ストレス
食欲を抑えるホルモンが減り、食欲を増すホルモンが増えます
2 体質・病気・薬
ご自身の努力だけではコントロールが難しい要因もあります。
遺伝・体質
遺伝率は40〜70%程度。太りやすい体質は存在します
加齢
筋肉量が減り基礎代謝が低下。同じ食事量でも太りやすくなります
薬の副作用
ステロイド・一部の抗うつ薬・抗精神病薬・糖尿病薬などで体重増加
ホルモンの病気
甲状腺機能低下症やクッシング症候群など。原因疾患の治療が優先されます
💡 専門医からのメッセージ
肥満の原因は複数が絡み合っていることがほとんどです。「食べていないのに太る」「急に体重が増えた」場合は、病気が隠れている可能性も。お一人で悩まず、まずはご相談ください。
⚠️ 肥満の健康リスク
肥満を放置すると、全身にさまざまな悪影響を及ぼします。
特に内臓脂肪の蓄積は代謝異常を引き起こし、多くの病気の「ドミノ倒し」の起点となります。日本では以下の11疾患を、減量が必要な健康障害として挙げています。
代謝・血管系の異常
脂肪細胞の悪玉物質が血管や臓器にダメージを与えます
命に関わる血管疾患
動脈硬化の進行で、ある日突然発症するリスクがあります
体重負荷による障害
骨・関節・呼吸器に物理的な負担がかかります
臓器障害・その他
がんのリスク
肥満は多くのがんの発症リスクを高めます
肥満は、大腸がん、肝臓がん、膵臓がん、乳がん(閉経後)、子宮体がんなど、多くのがんの発症リスクを高めることが分かっています。
📊 BMI計算ツール
📝 身体情報を入力
この計算ツールは18歳以上の方が対象です。
お子さまの肥満についてはお気軽に小児科へご相談ください。
あなたのBMI
🩺 診療の流れ
👨⚕️ 問診・診察
体重の推移・食事・運動・飲酒習慣・お薬などを伺います。
🧪 検査
BMI・腹囲測定、血液検査、腹部エコー(脂肪肝チェック)を行います。
🎯 目標設定
検査結果をもとに、無理のない減量目標を一緒に設定します。
💊 治療
食事・運動療法を基本に、必要に応じてGLP-1薬などを組み合わせます。
📊 定期フォロー
体重・血液検査で経過を確認し、リバウンド防止をサポートします。
🔬 検査と診断
隠れた病気や、肥満による健康障害の程度を調べます。
血液検査
画像検査・生理機能検査
💊 治療法
肥満治療の目標は、単に体重を減らすことではなく、「健康障害(合併症)を改善し、健康寿命を延ばすこと」です。
そのためには、一時的な減量ではなく、太りにくい生活習慣を身につけ、長期的に維持することが最も重要です。
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🍝️ 食事療法
肥満治療の基本中の基本です。「食べない」のではなく、「適正な量をバランスよく食べる」ことが大切です。
📊 適正エネルギー摂取量の目安
ご自身の適正体重に基づいた摂取カロリーを知ることから始めます。
👆 上のBMI計算ツールで身長・体重を入力すると、あなたの目標カロリーがここに表示されます。
計算式:1日の摂取エネルギー量 = 目標体重(kg) × 25〜30 kcal
🥗 食事のポイント
- バランスの良い食事 糖質(ご飯など)を極端に抜くのではなく、タンパク質(肉・魚・大豆)、脂質、ビタミン・ミネラル(野菜・海藻)をバランスよく摂取します。
- よく噛んで食べる 満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぎます。
- 食べる順番 野菜(食物繊維)から先に食べる「ベジタブルファースト」は、血糖値の上昇を緩やかにします。
- 飲み物に注意 清涼飲料水やアルコールはカロリーが高く、無意識に摂取量が増えがちです。水やお茶を中心にしましょう。
🕒 食べる時間
「何を食べるか」と同じくらい「いつ食べるか」が大切です。
- BMAL1(ビーマルワン) 脂肪合成を促進するタンパク質で、夜22時〜午前2時頃に最も増えます。この時間の食事は脂肪になりやすいため、夕食は21時前に済ませるのが理想です。
- 朝食の重要性 朝食は体内時計をリセットし、一日の代謝スイッチを入れる役割があります。朝食を抜くと、昼食・夕食後の血糖値が急上昇しやすくなり(セカンドミール効果)、かえって太りやすくなります。
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🏃 運動療法
運動は、エネルギーを消費するだけでなく、筋肉量を維持・増加させて「太りにくく痩せやすい体」を作ります。また、インスリンの効きを良くし、内臓脂肪を減らす効果もあります。
🚶 有酸素運動
脂肪燃焼に効果的です。
- 種目 ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなど。
- 頻度 できれば毎日、少なくとも週3回以上。
- 強度 「ややきつい」と感じる程度(ニコニコペース)が脂肪燃焼効率が良いとされています。
- 時間 1日合計30分以上(10分 × 3回でもOK)を目指しましょう。
💪 レジスタンス運動(筋力トレーニング)
基礎代謝を高め、リバウンドを防ぎます。
- スクワットや腕立て伏せなど、大きな筋肉を使う運動を取り入れましょう。
- 週2〜3回程度、無理のない範囲で行います。
📍 NEAT(非運動性身体活動)を増やす
特別な運動の時間だけでなく、日常生活での活動量を増やすことが重要です。
- エスカレーターではなく階段を使う
- 一駅分歩く
- 座りっぱなしを避け、こまめに動く
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📝 生活習慣の改善(行動療法)
無意識に行っている「太る習慣」に気づき、それを修正していくアプローチです。
- グラフ化体重日記 毎日決まった時間(起床後トイレの後など)に体重を測り、記録します。体重の増減と生活習慣の関連が見えてきます。
- 食行動の振り返り 「早食い」「ながら食べ」「ストレス食い」などの癖がないか確認し、対策を立てます。
- ストレス管理 ストレスは過食の原因になります。食事以外のリラックス方法(趣味、入浴など)を見つけましょう。
- 睡眠の確保 十分な睡眠は、食欲をコントロールするホルモンのバランスを整えます。
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💉 薬物療法(メディカルダイエット)
食事療法や運動療法を行っても十分な効果が得られない場合、または合併症のリスクが高い場合に、医師の判断のもとで薬物療法を検討します。
主な治療薬
- GLP-1受容体作動薬 脳の食欲中枢に作用して食欲を抑え、胃の動きを緩やかにして満腹感を持続させます。注射薬(ウゴービなど)と経口薬(リベルサス)があります。
- GLP-1/GIP製剤 GLP-1に加え、脂肪代謝に関わるGIPの作用も併せ持つ、より強力な減量効果が期待される新しい薬剤です(マンジャロなど)。
- SGLT2阻害薬 血液中の過剰な糖を尿として排出し、カロリーを体外へ出します(ジャディアンスなど)。心不全や腎臓病へのメリットも報告されています。
- 食欲抑制薬 脳の中枢神経に働きかけて食欲を抑えます(マジンドール)。依存性などの観点から、短期間の使用に限られます。
💡 まずはご相談を
「自分に合う治療法が知りたい」「一人では続けられない」という方も、当院のチーム(医師・看護師・管理栄養士)がサポートします。まずは一度ご相談ください。
🩺 お気軽にご相談を
「何をしても痩せない」「健診で数値が悪かった」——そんなお悩みはありませんか?
当院では脂肪肝チェックも含めた総合的な評価を行い、あなたに合った治療プランをご提案します。
池尻大橋から徒歩3分の当院へ、いつでもお気軽にご相談ください。
❓ よくあるご質問
📌 肥満についての基本
日本ではBMI 25以上で肥満、35以上で高度肥満です。日本人はBMI 25から健康リスクが高まるため、WHO基準(30以上)より厳しく設定されています。
「肥満」はBMI 25以上の状態で、病気ではありません。「肥満症」は肥満に加えて糖尿病・高血圧・脂肪肝などの健康障害がある場合で、治療が必要な「病気」です。
現体重の3%の減量で血糖・血圧・脂質が改善します。80kgの方なら約2.4kgです。大幅な減量でなくても効果は十分あります。
ペースとしては、1ヶ月に現体重の3〜5%(体重70kgなら2〜3.5kg)が、リバウンドしにくく健康的とされています。急激な減量は肝機能障害などを招く恐れがあります。
筋肉が多く、体脂肪や内臓脂肪が正常であれば、減量は不要です。
BMIは体脂肪と筋肉を区別できないため、スポーツ選手やトレーニングをしている方は、体脂肪が少なくても数値上「肥満」と判定されてしまうことがあります。
日本肥満学会では、BMI 25以上でも健康障害(糖尿病・高血圧など)や内臓脂肪の蓄積がなければ、治療が必要な「肥満症」とは診断しません。
🔍 どうやって判断するか
📏 ウエスト周囲長 ― 男性85cm・女性90cm未満であれば、内臓脂肪型肥満のリスクは低いと考えられます。
⚖️ 体組成の計測 ― 体脂肪率や筋肉量を測り、体重の内訳を確認します。
🩸 血液検査 ― 血圧・血糖値・コレステロール値が正常であれば、減量の必要はないと判断されます。
💡 無理なダイエットはかえって筋肉を減らしてしまいます。今の健康的な生活習慣を継続しましょう。
肥満の方の約60〜80%に脂肪肝があります。放置すると肝硬変・肝がんに進行するリスクがあるため、当院では腹部エコーでチェックしています。
合併症(糖尿病・脂質異常症・脂肪肝など)の検査・治療は保険適用です。GLP-1薬は条件により保険適用の場合もありますが、多くは自費診療となります。
📋 食べ物・飲み物について
短期的(半年程度)には痩せやすいですが、長期的(1年以上)には他の食事療法と効果に差がないことが分かっています。極端に制限すると筋肉が落ちてリバウンドしやすくなるため、当院では「適正糖質」として、1食につきご飯なら茶碗半分〜軽く1杯(約100g)、パンなら6枚切り1枚を目安に摂取することを推奨しています。
特に「短期間で体重を落としたい時(半年以内)」や、「普段の食事が糖質過多(お菓子や丼もの中心)な時」に有効です。最初は制限して体重を落とし、目標に近づいたら「適正量(ロカボ)」に戻して維持するという使い方が、リバウンドを防ぐ賢い方法です。
いいえ、危険です。動物性脂肪(肉の脂身、バター、ラードなど)でカロリーを補うと、心血管疾患や死亡リスクが高まるという報告があります。
減らした分は、植物性タンパク質(大豆製品)、野菜、良質な脂質(オリーブオイル、魚、ナッツ)で補うのが医学的に正解です。
はい、精製されていない「茶色い炭水化物」を選びましょう。
白い炭水化物:白米、食パン、うどん、砂糖など。消化吸収が早く、血糖値を急上昇させ、脂肪として蓄積されやすいです。
茶色い炭水化物:玄米、雑穀米、全粒粉パン、そば、オートミールなど。食物繊維やミネラルが豊富で、血糖値の上昇が緩やかになり、腹持ちも良くなります。
体調不良が起きやすくなります。
炭水化物を極端に減らす(超低炭水化物食)と、便秘、頭痛、口臭、こむら返り、だるさなどが起きやすくなります。
また、成長期のお子さんにはエネルギー不足の恐れがあるため推奨されません。
原則は禁酒が望ましいですが、付き合いなどで飲む場合は、糖質の少ない蒸留酒(ウイスキー、焼酎)を選び、量は1杯程度に留めましょう。おつまみは枝豆や冷奴などを選びましょう。
ストレスが溜まるなら、200kcal以内を目安に楽しみましょう。ハイカカオチョコレート、ナッツ、ヨーグルト、果物などがおすすめです。
完全に禁止にするとストレスになります。以下の3つのルールを守り、賢く付き合いましょう。
①「週に1回の楽しみにする」(頻度を減らす)
②「スープは残す」(塩分・脂質カット)
③「野菜や卵をトッピングする」(栄養バランス改善)
💊 治療やお薬について
食欲を自然に抑え、食事量を減らす効果がある薬です。マンジャロ・オゼンピック・リベルサスなどがあります。当院では自費診療でもご提供可能です。
いいえ。薬はあくまで食欲を抑える補助であり、食事療法の改善がなければ、薬をやめた途端にリバウンドします。
薬の使用中こそ、良い食習慣を身につけるチャンスです。
月1〜2kgのゆるやかな減量、筋トレで筋肉量を維持、体重・食事の記録を続けることがポイントです。定期的な通院でサポートします。
🏃 日常生活・運動について
減量初期は「食事9割:運動1割」です。体重が重い状態で無理な運動をすると膝や腰を痛めます。
まずは食事で体重を落とし、身軽になってから運動を取り入れるのが効果的です。
はい、非常に重要です。「何を食べるか」と同じくらい「いつ食べるか」が大切です。
BMAL1(ビーマルワン)は脂肪合成を促進するタンパク質で、夜22時〜午前2時頃に最も増えます。この時間の食事は脂肪になりやすいため、夕食は21時前に済ませるのが理想です。
朝食の重要性:朝食は体内時計をリセットし、一日の代謝スイッチを入れる役割があります。朝食を抜くと、昼食・夕食後の血糖値が急上昇しやすくなり(セカンドミール効果)、かえって太りやすくなります。
外食時:定食スタイル(主食・主菜・副菜)のお店を選びましょう。丼ものや麺類単品は避け、サラダや小鉢を追加して「ベジファースト」を実践してください。
会食時:完食が必要な場合は、「その日のランチを軽めにする」「翌日の食事で調整する」など、前後で帳尻を合わせましょう。アルコールの合間に水やお茶を同量飲むことで、代謝を助け飲み過ぎを防げます。